回転寿司:外国人旅行者向けガイド
回転寿司は、寿司をのせた小皿がベルトやレーンで席の前を流れ、食べた皿の分だけ払う形式の寿司店です。1958年に大阪で生まれました。大手チェーンの多くでは、写真つきのタッチパネルで注文し、品がレーンで席まで届く形が多く、英語・中国語・韓国語に切り替えられるものもあります。一度取った皿はレーンに戻さないのがマナーです。一皿100〜120円前後からが目安です(スシローは120円から)。
回転寿司とは
回転寿司は、寿司をのせた小皿がベルトやレーンに乗って席の前を流れていく形式の寿司店です。日本政府観光局(JNTO)の寿司ガイドでも、ベルトが店内のすべての席の前を通り、気になるものがあればそのまま手に取ればよい、と紹介されています。一皿ごとに値段が決まっているので、食べたい分だけ取り、取った分だけ払えばよいのが特徴です。職人が一貫ずつ握って出すカウンターの寿司店に比べると気軽な雰囲気で、日本語を話さなくてもいろいろなネタを試せるため、初めて日本を訪れる人にとって、寿司を気軽に試せる入り口になっています。
いまの回転寿司には、大きく分けて二つのスタイルがあります。ベルトを流れる皿を自由に取る店と、席のタッチパネルで注文し、注文した品がレーンで席まで届く店です。以下ではその両方を解説します。握り・巻物の種類やカウンターの寿司店でのマナーなど、寿司全般については寿司のガイドをご覧ください。
1958年、大阪で生まれた回転寿司
回転寿司は日本で生まれた形式で、その始まりは大阪にさかのぼります。元禄寿司(廻る元禄寿司)の公式サイトに掲載されている「回転寿司の歴史」によると、創業者の故・白石義明氏が、大阪府吹田市のビール工場で使われていたベルトコンベアから着想を得ました。1957年(昭和32年)に「コンベア旋回式食事台」が完成し、1958年(昭和33年)4月に現在の東大阪市(当時は布施市)で「廻る元禄寿司 1号店」が開店しています。同じ年表には、1970年の日本万国博覧会(大阪万博)に出店して全国から注目を集めたこと、1973年に自動給茶装置が開発されたことも記されています。高級品の代名詞だった寿司を、手軽な大衆食にしたのが回転寿司だった、というのが同社の説明です。
大阪では、いまも元禄寿司の店舗で食事ができます。このページの最後の店舗紹介もあわせてご覧ください。
ベルトから取る店と、タッチパネルで頼む店
ベルトから皿を取る店。回転寿司の元祖のスタイルです。目の前を流れる皿を見て、食べたいものを取ります。JNTOのガイドによると、目の前に職人がいるカウンター席なら、ベルトから選ぶ代わりに職人に直接注文することもできます。大阪の元禄寿司や京都の寿しのむさしのように長く続く店では、ベルトから取るほか、食べたいものを個別に注文することもできます。
タッチパネルで注文する店。大手チェーンでは、席に置かれたタッチパネルに全メニューが写真つきで表示されます。くら寿司の公式サイトの楽しみ方ガイドでは、タッチパネルやスマートフォンで注文すると、注文した品が「オーダーレーン」ですぐに届くと説明されています。スシローの公式英語サイトによると、同社のタッチパネルは英語・中国語(簡体字)・韓国語に対応しています。魚べいのように、ゆっくり回るベルトではなく、高速レーンで注文品を届ける店もあります。旅行者にとっては、写真で中身を確かめられ、注文前に値段も分かり、日本語のメニューを読んだり店員を呼んだりする必要がほとんどないタッチパネル式が、いちばん使いやすいことが多いでしょう。
タッチパネルでの注文のしかた
画面の内容はチェーンや店舗によって違いますが、タッチパネル式の大手チェーンでは、おおむね次のような流れになります。
- 受付をする。混み合うチェーン店では、順番待ちの番号を受け取り、席が空くと呼び出される形が一般的です。スシローのよくある質問によると、一部店舗を除き、スマートフォンの公式アプリから、来店前に受付番号を発券したり、時間帯を指定して予約したりできます。電話での席の予約は受け付けていません。くら寿司も公式サイトでスマートフォンからのテーブル予約を案内しており、混む時間帯は待ち時間を減らせます。
- 言語を切り替える。席のタッチパネルで言語切り替えのボタンを探します。スシローの英語版公式ガイド(How to Enjoy SUSHIRO)も、まずタッチパネルで使いたい言語を選ぶところから始まります。
- 写真を見て注文する。カテゴリーから品を選んでタップし、数を決めて注文を送ります。大手チェーンのメニューは寿司だけではありません。スシローの英語メニューにはサイドメニューやデザート、ドリンクがあり、くら寿司のメニューには寿司からうどん、デザートまでそろっています。
- レーンから受け取る。注文した品が席のレーンに届いたら、皿を取ります。ベルトのある店では、流れている皿を取ってもかまいません。
- お茶や薬味は自分で用意する。JNTOによると、回転寿司のお茶は席やカウンターでセルフサービスになっていることが多いです。スシローのガイドでは、寿司はわさび抜きで出てくるので、必要なら自分で加え、しょうゆはネタの側に少しつけるよう案内されています。
- 会計をする。食べ終わったら、タッチパネルで会計に進みます。スシローのガイドは会計にタッチパネルを使うよう案内しており、くら寿司では皿の枚数が自動で数えられているため、会計ボタンを押せば店員を介さずに会計できると説明されています。
ラーメン店や牛丼店では、席に着く前に機械で支払いを済ませる別の方式をとる店も多くあります。その方法は券売機の使い方ガイドで紹介しています。
レーンの前で気をつけたいマナー
- 取った皿はレーンに戻さない。JNTOは、ベルトの皿は自由に取ってよいが、一度取った皿を戻してはいけないとしています。スシローのガイドでも、皿をレーンに置いたり戻したりしないよう呼びかけています。手に取った皿は自分のものと考えましょう。
- レーンに寄りかからない、物を置かない。スシローのガイドは、レーンに寄りかかったり、レーンに物を置いたりしないよう求めています。
- 箸でも手でもよい。スシローのガイドによると、寿司は箸でも手でも食べてかまいません。
- ガリは口直し。JNTOによると、甘酢しょうが(ガリ)は寿司と寿司の合間に口の中をさっぱりさせるためのもので、寿司の上にのせるものではありません。
- 食べ終わった皿は重ねておく。多くのベルト式の店では最後に皿の枚数で会計するので、皿は席に置いておきます。くら寿司では、食べ終わった皿を皿の投入口に入れると、自動で枚数が数えられる仕組みです。
予算と支払い
回転寿司は、日本で寿司を食べる方法の中でも特に手頃な選択肢です。JNTOによると、値段は一皿100円前後から始まるのが一般的で、皿の色によって値段が違います。スシローの公式英語サイトでは一皿120円(税込)からとされ、一部の店舗では品目や値段が異なると注記されています。大阪の元禄寿司 梅田店は一皿おおむね143〜171円です。高めのネタやサイドメニューはこれより高く、ネタの質を重視して一人あたりの予算が高めの店もあるので、注文前に皿の値段やタッチパネルの表示を確認しましょう。
使える支払い方法はチェーンや店舗によって違います。スシローの公式英語サイトによると、クレジットカードとQRコード決済が使え(店舗によって使えるQRコード決済の種類が限られる場合あり)、電子マネーは使えません。くら寿司は、一部の店舗ではクレジットカードが使えず現金払いになると案内しています。念のため、現金も少し持っておくと安心です。
子ども連れなら、くら寿司の「ビッくらポン!」も楽しみの一つです。公式ガイドによると、食べ終わった皿を投入口に5枚入れるごとに、景品が当たるチャンスがあります。
生魚が苦手な人、アレルギーや食事制限がある人へ
回転寿司のメニューは生魚だけではありません。大手チェーンには、炙ったネタや焼いたネタ、サイドメニュー、デザートもあります。たとえばスシローの英語メニューには、生の魚と並んで、サーモンやえびの炙り、かつおのたたき、焼いたサーモンの腹身などが載っており、くら寿司のメニューにはうどんやデザートもあります。
食物アレルギーがある場合は、出かける前に各チェーンの公式アレルギー情報を確認してください。スシローは、日本の食品表示法で定められた特定原材料とそれに準ずるものを合わせた28品目を対象にアレルギー情報を公開しており(ピスタチオは現在調査中と注記)、店舗での調理や盛り付けの過程で、掲載のないアレルゲンが意図せず混入する可能性があること、一部の海産物には、えび・かにを捕食したり共生したりしているものや、えび・かにが混ざる漁法でとられたものがあることも明記しています。くら寿司も公式サイトでアレルゲン情報や原材料情報を公開しています。これらはあくまで各チェーンが公開している情報で、症状が出ないことを保証するものではありません。全文を読んだうえで、店のスタッフにも確認してください。スシローは、専門医に相談したうえで判断するよう呼びかけています。
当サイトは、どの回転寿司店についてもハラール・ベジタリアン・ヴィーガン対応を独自に認定していません。ハラールや植物性の食事が必要な場合は、日本のハラール対応ガイドや日本のヴィーガン・ベジタリアン対応ガイドを参考にし、注文の前に店へ直接確認してください。
都道府県別のおすすめ回転寿司
このサイトでは、東京・大阪・京都のおすすめ回転寿司店を、都道府県ごとのガイドで紹介しています。タッチパネルで気軽に頼める大手チェーンや、訪日外国人向けに設計された旗艦店、東京駅直結の北海道直送ネタの店を比べるなら、東京のおすすめ回転寿司店をご覧ください。回転寿司が生まれた街で、元禄寿司の店舗や23時まで開いている道頓堀の店を訪ねるなら、大阪のおすすめ回転寿司店が参考になります。京都の中心部で長く親しまれてきた地元の店や、京都駅前の便利な店を探すなら、京都のおすすめ回転寿司店をご覧ください。下では、それぞれの都道府県から代表的な店を紹介しています。
よくある質問
回転寿司とはどういう意味ですか?
寿司をのせた皿がベルトやレーンに乗って席の前を回る形式の寿司店のことです。食べた皿の分だけ支払います。
日本語が話せなくても大丈夫ですか?
多くの場合、大丈夫です。大手チェーンの多くは写真つきのタッチパネルで注文でき、スシローの公式サイトによると、同社のタッチパネルは英語・中国語(簡体字)・韓国語に対応しています。
取った皿をレーンに戻してもいいですか?
いいえ。一度取った皿は戻さないのがルールです。日本政府観光局(JNTO)もスシローも、皿をレーンに戻さないよう呼びかけています。
回転寿司はいくらくらいかかりますか?
一皿100〜120円前後からが目安で、皿の色で値段が分かれている店も多くあります。高めのネタや、ネタの質を重視した店ではもっとかかります。
生魚が苦手でも楽しめますか?
はい。大手チェーンには炙りや焼いたネタ、サイドメニュー、デザートもあります。アレルギーがある場合は、各チェーンの公式アレルギー情報を確認し、店のスタッフにも確認してください。